家を長持ちさせる先人の知恵

家に限らず建物は雨風にさらされます。

雨風に長い期間さらされれば傷みがでてきます。

とくに雨から建物を守ってくれている屋根と壁は雨風にさらされ濡れやすく、同時に腐朽細菌にねらわれやすいのです。

雨のあとに太陽が出て、濡れてもすぐに乾いてくれればそれほどの心配もないでしょうが、日陰になっているなど条件が悪ければ、濡れた部分はなかなか乾かず、腐朽菌により腐ってしまうことがあります。

腐朽が進めば家が倒壊してしまうことだってあります。

建物に吹き付けた雨をスムーズに流し落としてやるような設計と施工がまずは大切なのですが、それでも長い年月を経れば傷んでくることもあります。

長く住み続けるには手入れをしていくことが大切なのです。

木という素材は柔らかく加工がしやすいのですが、そのおかげで雨風にさらされて傷んできた部分を簡単に取り除くことができます。

取り除いたあとは新品の材料で補修する。

日本の家屋とそれを守ってきた大工の知恵がここに集結しています。

傷みやすい雨戸の敷居だけを簡単に取り外すことができるようにつくってきた大工の工夫。

木の加工のしやすさを上手に生かして、腐ってしまった柱の足元だけを取り替えることができる技術。

加工しやすいという木の特徴を存分に生かして、腐ってしまった柱の足元だけを取り替えることができる技術。

加工しやすいという木の特徴を存分に生かして、手入れがしやすいという木の特徴を存分に生かして、手入れがしやすい家づくりを大工たちは培ってきたのです。

繰り返しになりますが、長く使い続けるための技術が木の家には結実している。

そうした古人の知恵を十分に生かした家づくりは、木の家にとって大切なことなのです。

ちなみに、コンクリートという素材は腐ることはありません。

腐朽菌も寄ってきません。

しかし、経年変化でとても弱くなってしまうことがあります。

コンクリートは強いと思われるかもしれませんが、じつはそこに大きな落とし穴があるのです。

コンクリートという素材は強アルカリ性の物質です。

コンクリートが硬いのはそれがアルカリ性だからです。

このアルカリの性質が時間の経過とともに中和されていきます。

それにつれてコンクリートは弱くなっていきます。

とくに最近では大気中の二酸化炭素の濃度が上がり、酸性の雨が降るようになってコンクリートは怯えています。

コンクリートが酸性の雨に当たればアルカリの中和が加速されてその強度を失っていくのです。

同じく、強そうに見える鉄も錆びて、その強度をどんどん失っていきます。

ですから長い目で見ると、木という素材こそが一番長持ちする、木でつくった家が一番長く使い続けられる、といえるのではないでしょうか。

また、コンクリートも鉄も補修するには硬過ぎます。

木のように手軽に直すことが難しいのです。 こういう点でも木の家の優位さは引き立っています。


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