「木の家」と一口にいってもさまざまなものがあります。
「伝統工法の家」「蔵づくりの家」「数寄屋建築」「真壁構造の家」「ログハウス」など、雑誌やチラシなどではいろいろな呼称が使われています。
ツーバイフォーの家や、合板仕上げの家も「木の家」と言われます。
しかし私が理想とする「木の家」は、構造体が木であるということはもちろんですが、それだけではなく、国産材それもできれば周辺地域の山の木を使用し、環境にも住む人にも優しい、安全で快適な家です。
それに加えて、今まで日本で築き上げられてきた建築文化や職人技術を大切にしたものを「木の家」と呼びたいと思います。
機械加工の技術進歩が著しく、職人の技術が失われつつありますが、そうした職人の技術なしにつくられた家は味気ない工業製品と変わりません。
建て主にとってよい家というのは、つくり手にとってよい家(効率よくつくられる家)となってしまいます。
もちろん機械化の恩恵は取り入れていくべきですが、肝心なところは伝統的な建築文化や職人技術が生かされた家を、私たちは「木の家」と呼びたいのです。
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